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授業ルポ

政治の本質や政治学の成立事情など、広義の視点で政治学の基礎を学ぶ講義形式の授業。前期のみ開講の半期講座だが、後期に開講する政治学B(政治の各論)とセットで履修することで「政治的なもの」を総合的に学ぶことができる。

人によっては強烈なイメージを受けるリバタリアニズムであるが、主張によって幅があり、政府の権力をどこまで認めるかで市場を重視する右派リバタリアニズムと、社会連帯を重視する左派リバタリアニズムに大別できるという。
続いて、藤本教授はリバタリアニズムの政策について解説する。リバタリアニズムの考え方においては、小さな政府を理想とし、国家による個人への関与を可能な限り否定しようとする。また、個人の経済活動の自由を実現するため、あらゆる財への国家による関与も否定する(公共事業・財政政策の廃止、累進税率の廃止、都市計画への反対など)。アメリカでは、選挙年齢に達した人のうち、10~20%の人がこのような考え方をもっているのだという。

さらに、リバタリアニズムを論駁する考えもある。A・マッキンタイア、C・テイラー、M・サンデルらが提唱する共同体主義だ。
「彼らは、自由主義が想定する人間観と、その人間観に基づいた政府の役割を批判し、文字通り共同体(地域コミュニティなど)の価値を強調します」。こう語った藤本教授は、自身の故郷である山形県の実情を紹介しながら、コミュニティの崩壊など、現代の日本社会が抱える諸問題についても説明を加えていった。

この日は、政治学Aの最終講義ということで、藤本教授は学生たちにメッセージを送った。
「これからみなさんは選挙権を得て、投票という形で自らの意思を政治に反映させることができるようになります(受講生は1、2年生が多く投票権を持っていない学生が多い)。自分の思い通りにならないから投票に行かないなどとは思わず、『自分の社会は自ら変えていくんだ』という強い意思をもって投票に行って下さい。そして、選挙に限らず、自分が主体となって物事に挑戦し、行動を起こすことを心がけましょう。大学は待っているだけでは何も与えてくれません。でも、自分から進んで学ぼうとすれば、教授はいるし、図書館もあるし、有意義で豊かな学びの場になるはずですよ」