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授業ルポ

2年生を対象に通年で開講される政経学部政治学科の「基礎ゼミナール」。この授業では、政治学の基礎的な知識を、発表・討論を中心とした演習形式で学びながら、より専門的な学びへの関心を深め、“自ら調べ、考える”という主体的な学びのスタイルを身につけていく。

アメリカが12,000発、イギリスが200発、フランスが482発、ロシアが13,000~20,000発、そして中国が300~400発もの核弾頭を保有しているという現状、さらにはインドとパキスタン、イスラエルとイランのように、国同士の対立がさらなる核の開発を促しているという事実に触れ、学生たちにもその危機感が伝わったよう。「核が完全になくなるのが理想だけど、この状況だと難しそう」といったやや悲観的な声が挙がる一方で、「でも、なくす努力をやめちゃいけないよね」「今、核をもっている国が率先して減らしていくべき」といった前向きな意見も聞かれた。いずれにせよ、「これ以上核を増やしてはいけない」という思いは、学生全員に共通した思いのようだ。

2009年4月、アメリカのオバマ大統領は、チェコの首都プラハにおいて「核なき世界」をめざす演説を行い、この功績によりノーベル平和賞を受賞した。そして2010年にはオバマ大統領とロシアのメドベージェフ大統領の合意により、第四次戦略兵器削減条約(START IV)が調印されている。核兵器=大量破壊兵器の削減・廃絶に向けた動きは、ゆっくりとではあっても、確実に動き始めているのだ。
しかしその一方で、ミサイルや地雷、銃弾といった通常兵器については、その全貌の把握も、削減に向けた国際的な動きも、まだ十分ではないのが現状。世界各国の紛争地域では、今もなお膨大な数の通常兵器が戦闘に使われている。
「こうした現実の中、果たして世界の国、民族は仲良くなれるのか? そのことを次回以降の授業で考えていきましょう」。柴田教授は最後にこう述べ、この日の授業を締めくくった。

この「基礎ゼミナール」は、柴田教授による一方的な講義スタイルではなく、常に学生の意見を聞き、対話を重ねながら進められていく。また、学生からも「先生はすごく博識で、話が面白い」との声が挙がるように、豊富な話題で学生を飽きさせない授業であることも特徴だ。
「一方的に知識を教え込んでも、そんな知識はすぐに消えてしまいます。この授業で学生に身につけてほしいのは、“自分で調べ、考える力”。本当に自分の力になる学び方を身につけ、専門課程の学習に進んでいってもらいたいと思っています」
ちなみに、この「基礎ゼミナール」の受講生は、その大半が1年次の「フレッシュマンゼミナール」からの持ち上がりだという。授業中に積極的に質問し、活発な意見交換を行う学生たちの姿を見るかぎり、柴田教授の教えは確実に彼らの中に根づき始めているようだ。