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授業ルポ

スポーツ医科学科の必修科目であり、学科の目玉ともいうべき授業。水難事故を理解し、危険予測、自己防衛方法、救助方法を理解、習得していく。町田キャンパスのプールを使った実習で基礎を覚えた後、4泊5日で実習を行う。

今回の授業ルポでは、千葉県南安房郡岩井海岸海水浴場で行われた4泊5日で実習合宿のうちの4日目を取材した。
「南房総」「7月」「海」といえば、白い砂浜にビーチパラソルが並び、水着を着た老若男女が集う楽しげな景色を思い浮かべる方がいるかもしれないが、当日は朝から雨と風が強く、まるで台風のような天気。そんな悪天候にも関わらず、救急救命士などを目指すスポーツ医科学科の学生157名は、午前8時30分に浜辺へ集合し、水難救助の実習に臨んだ。

実習は、約40人ずつ4班に分かれて行う。この日は、意識がある場合のボードレスキュー、意識がない場合のボードレスキュー、遠泳、PWCと呼ばれる水上オートバイを使ったレスキューの4つのプログラムをそれぞれ1時間ずつ、全種類行う予定だ。各プログラムには、教員以外にも、実際に現場で働いている人や、以前この合宿に参加した上級生らも参加し、その合計は約70名。それぞれの立場から指導やサポートを行っていく。
「これだけのスタッフが集まり、実際に現場で使われている機材などを使って実習ができるのは、おそらく日本では国士舘大学だけでしょうね」と、この実習を担当する中山講師。準備体操の後、学生たちは、グループごとに指定された場所に散っていき、それぞれのプログラムが始まった。

ボードレスキューとは、レスキューボードを使用した救助方法である。今回は、水上バイクから転落しておぼれている人を発見し、救助するなど、何種類かの場面を想定して実習が行われた。
「溺者発見レスキュー!レスキューボードで救助に向かいます。」「頸椎損傷の可能性があります。バックボード、AEDを準備しておいて下さい。」「救急車を呼んで下さい。」……。5人ほどの救助役の学生が、役割分担を行い、要救助者に付き添い観察し、必要な器具や必要な人など、それぞれ自分の役割をこなしながら、テキパキと動く。終了したら、指導スタッフを中心に良かった点、改善点を話し合い、役割を交代して繰り返す。
そのすぐ隣では、意識がある場合の救助訓練が行われていた。実際には救急要請の9割は意識があるケースだけに、こちらも重要な訓練だ。コミュニケーションをとり、要救助者の不安や痛みをできるだけ抑えるようにしてあげることが大切だという。「ボードレスキューで必要なのは、まずどんな処置が必要か、どの機材を使うかといった判断力。そして要救助者の状況を観察し、心肺停止状態であれば、とにかく早く運ぶ。頸椎損傷の場合は、速さよりも安全な場所まで運ぶことのほうが重要です」と本実習協力の内閣府特定非営利活動法人日本ライフセービング協会原氏がいう。