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授業ルポ

日本文学・文化専攻

中古文学・文化演習I -vol.1-

中古文学・文化演習I -vol.1-

日本の古典文学の代表的作品「源氏物語」。この授業は、「源氏物語」を底本から読み解くための訓練のためにある。卒業研究に向けたゼミである。10名の学生が鷲山教授を囲み、教授の軽快でざっくばらんな問答で授業が進んでいく。

日本古典文学の最高峰、「源氏物語」。

「源氏物語」は日本人なら誰もがその名を知っている、平安の宮廷を舞台にした長篇恋愛物語である。虚構の世界の構築の巧みさ、心理描写、展開、その文章の美的な秀逸さから、日本の古典文学の最高傑作とされている。まさに「目眩く(めくるめく)」という形容詞のふさわしい物語である。この授業では、光源氏に愛された「紫の上」との出会いを描く「若紫」の巻を取り上げ、「源氏物語」を読み解くための様々な知識を身につけることを目ざして、全員で読解していく。当然のことながら女子学生が多い。ゼミ長は数少ない男子学生の一人であった。相当に研究を進めている雰囲気を漂わせている。

鷲山教授は日本古典文学を研究している。その中でも「源氏物語」に焦点を当て、「物語」の本性の追究、すなわち「語り」「語り手」「語られたところの物語」といった視点からの考究にも大きな関心を抱いている。古典文学を読み解くためには、時代に応じた視点が重要だからだ。

日本特有の文字づかい、仮名文への変容

この授業では底本すなわち変体仮名で書かれたテキストそのものを読むことになる。そこで、教授は当時の文が、漢文から和文になる過程においてさまざまな問題を含んでいることも指摘する。文字をもたなかった日本に漢字が伝わって以来、さまざまな変遷をへて日本特有の文字づかい、すなわち、仮名文へと変容していくことを説明する。古代の漢字で書かれた日本の文章を、ゼミの一員である中国の留学生に中国語で読んでもらった。読むことはできても意味が通じない。日本漢文は中国の正式な文章とはちがうのだ。



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