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授業ルポ

小学校社会科の目標、内容を理解し、それに沿った指導方法、授業案づくりなどを学ぶ半期講座。学生自らが小学生向けの授業を行う模擬授業などを通して、教育実習において、そして教員になってからの現場で求められる実践力を身につけていく。
模擬授業開始から約35分。授業の8割ほどが終わったところで、千葉准教授はいったん授業を中断し、実際の指導案の書き方を指導し始めた。
授業にあたって教員と児童が何を用意すべきかという「教材」の話に加え、指導案で最も重要な「学習展開」については、時系列に沿って“指導過程”“主な学習活動と予想される児童の反応”“指導上の留意点”の3つに分けて書くことなどの指導案の要素が説明され、学生たちは教育実習などで使用する指導案の用紙に、この日の授業の指導案を書き込んでいった。

千葉准教授は学生たちが書き込むのを見ながら“主な学習活動と予想される児童の反応”は子どもの視点に立って考えるように」「場面の切り替えなどに使う線は、横着をせずに定規を使って丁寧に引きなさい」など、細かい指導を行っていく。

「子どもたちは、ノートやこちらで用意したワークシートに書き込み、調べ学習も終わりました。これからまとめに入ります」
学習指導案作りが一段落したところで、模擬授業が再開された。
「今日は、この1枚の絵から鎌倉武士がどんな暮らしをしていたのかを勉強しました。しかし、ここで『わかった人は手を挙げて』と子どもに聞いて授業を終わらせるのは、先生の自己満足です。子ども自身のまとめではありません。」と千葉准教授。重要なのはこれからなのだ。
「鎌倉武士の生活を一言で言い表わすとどんな言葉になる? たとえば、現在の生活あるいは、平安時代と比べてみるとどうだろう?」と学生に問いかける。
「質素」「いつでも戦える状態」といった回答を受け、千葉准教授は「こうした特徴を子どもたちから引き出し、『このような住宅を武家造りと呼びます』という知識・理解までしっかり教えましょう」と話し、模擬授業を終えた。

模擬授業が終わり、学生たちは講義終了のチャイムが鳴るまで学習指導案の仕上げに取り組むことになった。千葉准教授は、学生たちの間をゆっくりと巡回しながら、随時学生たちの質問に答えていく。
千葉准教授はこの4月に国士舘大学に赴任するまで、約30年間にわたって小学校の教員を務めていた。この日の授業で使った絵も、実は小学校教員時代に教育実習生と一緒に作ったものなのだという。
「ここで学び、教員になっていく学生たちには、ぜひ今回のような“手作り感”のある授業をしてほしいですね。先生が一生懸命につくった授業は、子どもたちへの伝わり方が全然違いますから」
現場経験の豊富な千葉准教授ならではの願いである。