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授業ルポ

小学校社会科の目標、内容を理解し、それに沿った指導方法、授業案づくりなどを学ぶ半期講座。学生自らが小学生向けの授業を行う模擬授業などを通して、教育実習において、そして教員になってからの現場で求められる実践力を身につけていく。
小学校でも中学校でも高校でも、学校の先生は良い授業を行うために、学習指導案という授業の計画書のようなものを事前に用意している。今回の授業のテーマは、その学習指導案の作り方を学ぶというもの。ちなみに前回の授業も同じテーマで行われており、この日の授業の冒頭で、学生が提出した前回の授業の感想が紹介された。

「リアルに指導案の書き方を実感できた。しかし、授業を指導案にするのは難しい」
「子どもたちに振り回されてブレを生じさせないために、どうすればよいのかを考えさせられました」
このような学生のコメントを紹介しながら、千葉准教授は「子どもの気持ちになって考えるといい指導案が書けます」「指導案=脚本ではないので、端的に書くことが大切です」といったアドバイスを与えていった。
この日は小学校6年生の歴史の授業を千葉准教授が行い、それを受けた学生たちが“千葉准教授が用意したであろう学習指導案を復元する”という形式で進められた。
「では、今日も始めてみましょう」と授業を開始した千葉准教授は、黒板に鎌倉時代のとある地方の絵が描かれた模造紙(右写真)を黒板に貼りつけ、この絵を見て気づいた点を挙げるよう学生たちに求めた。

「屋根に瓦がありません」
「馬小屋があります」
「人が誰もいません」
実は、今日の授業のポイントは、3番目の学生が挙げた「人」にある。しかし千葉准教授は、ここでは「人に関しては、後で説明しますから、他の意見も出してください」と上手にかわし、さらなる学生の声を集める。
「庭のような場所に的があります」
「これは何の的だかわかる?」
「やぶさめ?」
「やぶさめは木製の板を射ますが、これは板ではないよね。これは笠懸です。
「生きているものも的にして練習をしていました。何の動物?・・ウサギ? 犬?」
「そう、犬ですね。これを犬追物といいます」
学生との会話を積み重ねながら、授業はテンポよく進んでいく。

建物や施設の特徴がひととおり挙がったところで、千葉准教授は「それでは、この時代にどういう人物がどんな格好で何をしていたかを考えて、この風景につけ加えていきましょう」と授業を展開させていく。
「田んぼを耕している人」という学生の声に、笠をかぶり、稲を植えている人物を元の絵の上に貼りつける千葉准教授。同様に、母屋に住む主人、弓の特訓をしている人、馬の世話をしている人など、さまざまな人物の絵が加えられていき、のどかな風景画が動きのある絵に変わっていく。さらに、「6年生の場合は、人物を貼りつけて終わりではなく、資料集や教科書などを使って、この部屋の内部やこの人たちの当時の生活を詳しく知るための調べ学習をします」との説明があり、資料集を使っての解説が行われた。