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授業ルポ

人格心理学の理論や現在の心理学の動向などについて解説する授業。心理学の理論を知識として学ぶだけでなく、自分の生活の中で検証し、活かす方法を学んでいく。

そして、授業は心理療法のひとつである交流分析、そして、アメリカで開発された分析法であるエゴグラムの説明へと続いていく。エゴグラムとは、性格の特性を分類した5領域について、それぞれ10問程度の質問に答え、その答えを点数化してグラフを描くというもの。このグラフから、「現実的である」「自己中心的である」「天真爛漫」「衝動的」といった性格の特性が分析されるのである。

西野教授は、分析領域ごとに質問項目がまとめられた紙を学生たちに見せる。
「この質問の並びでは、途中で何を調べているのか気づきますね。そうすると、人は嘘をついてごまかしたくなるんです。そうしないためには、質問項目を並べ替えたり、他の心理テストの質問項目を混ぜて、何を調べているのか分からないようにすることが必要です。では、みなさんも実際にやってみてください」

学生たちがエゴグラムのグラフを描き終えると、西野教授は分析結果を解説し始めた。「遊び好きな行動派。明るく積極的な側面をもつ」「世話好きで、他人に共感できる」など、各領域の特徴を説明していく。
「エゴグラムを診断するときは、まず、グラフのどこが高い数値になっているのかに注目します。CPという領域の点数が高い人は、父親が厳格な人であることが多いです。逆に、父親が優しい人であれば、CPの点数は低くなります」
学生たちは西野教授の解説を聞きながら、隣の学生とグラフを見せ合う。分析結果に納得して頷いたり、予想外の結果に笑い声があがったりと、講義室がにぎやかになった。

エゴグラムの解説の後は、人々の食行動について心理学的な実験・検証を行ったビデオを鑑賞し、授業は終了した。
次回の授業では、学生たちが各自で友人や周りの人にエゴグラムを実施し、自分の予想と合っていたかどうかを報告するという。
「心理学は、自分でやってみることが大切です。CP型だと思っていた人に、エゴグラムを実施したらCP型じゃなかったとする。そのとき、どの見方が違っていたのかを自分で考察することが大切なんです。人を変えるのではなく、自分の見方を変えるのが心理学です」
このように、授業で学んだ理論を実際に検証し考察することを通じて、学生たちは“心理学を学ぶ”ことの意味を、身をもって感じていくのだろう。