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幼保一元化とは幼稚園と保育所を一つにすることです。幼保一体化という言葉も使われますが、管轄を一つにするという意味で一元化という言葉が適切だと思います。
現在の日本では、幼稚園は文部科学省所管の教育施設、保育所は厚生労働省所管の福祉施設です。同年齢の子どもに同じ教育・保育を受ける機会を与えるために両者を統一しようという動きは数十年来あるのですが、未だに実現していません。
実現しない理由として、両省が既得権益を離さないからだとよく言われます。が、それだけでもないようです。幼稚園・保育所それぞれにも、従来のあり方を変更し難いとする向きもありそうですし、背景に政治や政治家も絡んでいるようです。地方自治体も国からの指令待ちで主体的に考えてきていないところもあるでしょう。
現在の日本は未曾有の少子化社会であり、幼稚園は定員割れが珍しくなく、廃園の話も聞きます。一方、保育所には相変わらず数万人とも数十万人ともいわれる待機児童がいます。保育所に入りたくても空きがない子どもたちです。女性の社会進出と軌を一にする事柄ですのに対応は後手に回ってきました。幼稚園と保育所が同じ機能を持てば、随分待機児童問題は解消するはずです。

国は2006年から認定こども園を始めました。これは両園を統合したような保育施設であり、子育て支援や地域連携も含み、従来の幼稚園・保育園からの転身も可能ですが、あまり増加していません。理由は、新たに三元化ともいうべき形をとったことだと言われます。補助金のルートも複雑化し、事務処理負担も倍増して、現場はあまりメリットを感じていません。それを承知で、このような施設設計でお茶を濁し、一元化を先送りした当事者責任はもっと追求されて然るべきでしょう。
諸外国を見ても、いわゆる先進国では保育施設に関して大体実験は済んだという印象です。結論は教育機能と保護機能を備えて幼児期全体を視野に入れた一元化施設です。
このように縦割り行政が現実問題の解決を阻害しているような場面は、政治の力技の見せどころですのに、政権交代による事態打開も期待はずれです。
実は保育施設に関する要望は地域差が大きいのです。保育の分野に関しては特に中央が取り仕切って地方に指令を出すという形が破綻しています。状況が各地で異なるからです。国の指令待ちではなく、その地に合った一元化施設を提供して現実問題に対処していくことを自治体が積極的にやるべきですし、現に、そのような自治体があちこちで出てきていて、首長の力量がよく見える状況です。保育施設問題は地方分権や地域主権がよく似合う問題なのです。
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