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しかしこうした技術開発のもとにあるのは、出たゴミとの「戦い」であり、どう処理するかという発想である。Reduce(リデュース=廃棄物の発生抑制)、Reuse(リユース=再使用)、Recycle(リサイクル=再資源化)の3Rを通じてゴミを減量・リサイクルし、循環型社会を形成しようとする昨今の動きとは異なる。
循環型社会形成推進基本法では、処理の優先順位が1.発生抑制、2.再使用、3.再生利用、4.熱回収、5.適正処分の順に定められている。ゴミ焼却の際に出る余熱を給湯や発電に利用することをサーマル・リサイクルとして推奨する向きもある。けれどもこれは利用効率が悪く、しかも燃やして熱エネルギーに変えてしまえば改めて他の方法ではリサイクルができない。リユースやマテリアル・リサイクルを繰り返し行い、それ以上マテリアル・リサイクルできなくなった場合の最終的な手段と考えるべきであろう。基本法が定めるように、あくまでも3Rを主とし、それでも残った部分に対する処理方法と考えるべきなのである。
日本でも生活ゴミの種別でみれば、かなりリサイクルが進んでいる。紙などは60%、ガラス瓶はリターナブル瓶の回収率は高く(ビール瓶は99%)、カレット利用率も80%近い。PETボトルや発砲スチロールなどのプラスチックや、家電製品(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)、自動車、パソコンなどもリサイクルが義務づけられるようになった。 しかし、都市生活ゴミの4割以上を占める生ゴミはほとんど全量が焼却されている。2000年には食品リサイクル法が制定されたが、対象は事業者だけで家庭は省かれている。そうした中で生ゴミを資源として活用しようと堆肥化を奨励、推進する自治体が数多く出てきた。堆肥としての質や利用方法などには課題があるが、生ゴミの減量化には効果を発揮している。他にも飼料化や炭化の技術も実用化されている。これらは個々の家庭やマンション単位、地域規模など、排出される生ゴミの量に応じた対応、分散処理が可能で、輸送費がかかる広域処理を必要としない点が特徴である。

⇒建物単位の生ゴミ処理機(町田市)
都市生活ゴミの処理をどう進めるかは、中国だけでなくどの国にとっても重要な課題である。中国の都市部の生活ゴミの処理策を整備するにあたっては、生活ゴミの性格に即した制度設計が必要になってくる。中国の生活ゴミの特徴は水分が多く含まれていることで、その点からみると必ずしも焼却に適していない。焼却に際しては石油などの助燃剤が必要でコスト高になるからである。日本で発達した焼却技術を利用するのも一つの方法であるが、高額の大型施設建設に伴って、日本で指摘されたような問題が生じないとも限らない。地味とみられるかもしれないが、より中国の実情にあった政策を講じていく方が効果的であろう。
例えば、中国で昔から採られていた堆肥化という処理方法をもう一度見直すことである。中国の生活ゴミは有機分が多く堆肥化に適している。よい堆肥を作るにはしっかりとゴミを分別することが必要であるが、そのためには住民に対しての環境教育と、住民の協力が欠かせない。堆肥化施設は小規模化・分散化が容易で、できるだけ排出源に近いところで堆肥化することで回収運搬のコストを下げることができる。しかしそのためには、ゴミをただ遠くへ捨てるという発想ではなく、身近なところで処理し、利用するという、いわばゴミとつきあっていくという発想が必要になる。いずれにせよ、二次発酵や堆肥利用の方法も含めて社会システムの構築を進める必要がある。ハード(施設)ではなく、ソフト(システム)での対応が大事なのである。最近では飼料化や炭化の技術も実用化されており、それぞれ地域の事情に合わせて採用するといいだろう。
分別を徹底すれば、生ゴミ以外の資源化可能な廃棄物のリサイクルも容易になる。安い労働力という条件を生かしてリサイクル事業を興せば、雇用の拡大にもなる。
要は中国の実情にあった処理方法を採用していくべきで、日本企業もそうした観点から環境ビジネスを進めるべきであろう。
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