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概要

国士舘史研究年報第9号

国士舘史研究年報2017 楓?42竿縁天井である。根太天井は外壁側の長押を利用して、他面は後補根太掛けを設けて、根太、合板を張る。この根太天井の部材は廊下境の中敷居、長押を含め、全て後補のものである。竿縁天井は廊下境に二重廻り縁はなく、天袋の無目鴨居を当あたり欠がきをして廊下の竿縁が伸びていることから、もともと物置奥の壁までが廊下と一連のものであったことが分かる。この範囲の竿縁天井は、天井板も含め建築時のものと推定される。⑦柱間装置ア 建具(全て木製)正面出入口の引き分け格子ガラス付き框かまち戸どは)(22 (、四枚建てで外側両脇の二枚が嵌はめ殺ごろし)(20 (、内側中央の二枚を引き分けて開口する。差さし鴨がも居いは)(20 (、外側両脇は嵌め殺し用に建具巾だけ溝を彫り、内側の一ひと溝みぞは両端まで通っていることから、もともとこの開閉形式であったことが分かる【写真26】。なお、本建具は戸車付きで、敷居一溝に建具滑り用の帯鉄)(25 (が設置される。廊下の北東隅にある常用出入口は、引き違い腰付き)(26 (格子ガラス戸で、このガラス戸は廊下の写真26 現況 正面出入り口の框戸写真 28 現況 北東物置の戸 写真 27 現況 廊下のガラス窓