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概要

国士舘史研究年報第9号

国士舘史研究年報2017 楓?36写真15 廊下上部小屋裏物)、登り梁と二重梁は対束を介して短冊金物(鉄帯金物)で繋ぐ【写真18】。陸梁は、中央付近に継手を設けており、継手部分は陸梁を両側から六寸×三寸(一八〇×九〇㎜ )の板で挟み、直径〇・四寸(一二㎜ )のボルト(上下各四カ所、計八本)で締める【写真19】。継手位置は通りごとに棟通りを境に交互に配する。桁行方向は、対束下部の陸梁仕口付近に設置した五寸×〇・一五寸(一〇五×四五㎜ )の振れ止めと、各トラス) 11 (間の対束に斜めに渡す四・五寸×〇・一五寸(一三五×四五㎜ )の小屋筋違いで繋ぐ。振れ止め、小屋筋違いは対束とボルトで締め、その挿入位置は各トラス間で対束の内側、外側と交互に配する【写真20】。なお、母屋には一般的なトラス構造同様、転び留め) 1( (が設けられる。二層目は、クイーンポストトラス上の二重梁上に束を立て母屋を受けるが、棟木はトラス構造で用いられる挟み棟木とする【写真21】。軒先は、側柱上の丸桁に束を立てて桔木を掛け、さらに桔木上に束立てして母屋を受ける。桔木先端は軒廻りの化粧垂木を化粧ボルトで吊る。茅かや負おいと) 11 (桔木の仕口は、現状では確認できない。桔木の他端(上端)は、一層目クイーンポストトラスの登り梁母屋敷桁吊束筋違土壁柱廊下竿縁天井束飼木丸桁野垂木化粧垂木桔木貫