ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

国士舘史研究年報第9号

建築調査からみえる国士舘大講堂の建築的特性25が、当時の設計図の署名、ならびに上棟式の写真にみえる職人の法被に「渡邉店」との記載が確認できる。なお、現時点「渡邉店」についてその詳細は不明である。二 調査二〇一六(平成二八)年度に実施した調査は、大講堂の建築時から現在までの用途や機能、および建築時の構法や建築後に行われた改変を明らかにし、その建築的特性を分析した。本調査は大きく二つの方向からアプローチした。一つ目は現存する大講堂から直接的に情報を抽出する現地調査、二つ目は国士舘史資料室に保管されている図面、写真等の資料調査(大学関係者からの聞取り含む)を実施した。1 建築調査? 建築図面実測等調査現状を把握するための既存図面(配置図、平面図)との照合、および建築的特性を把握するために必要な図面の作成(断面図や伏図、実測による野帳) 1 (図面などの作成)。? 仕様・構法調査大講堂の建築的特性を把握するため、仕様(使用材料や仕上げなど)、および構法(建築時やその後の改変後のものなど)のスケッチ、記録。? 痕跡調査建築部材に残る痕跡(現存しない部材があたっていた仕し口ぐちな) 2 (どの跡)のスケッチ、記録。? 調査記録写真の撮影2 資料調査主に国士舘史資料室が保管している古図面・古写真、修理記録などの資料の写しを借用して内容の分析を行った。また、国土地理院が保有する古い航空写真なども並行して調査した。3 調査日程等? 日程現地調査:二〇一六年七月七日~同月八日資料調査:二〇一六年七月二八日? 調査員田中昭之、木川正也、牧野徹、伊藤香織、川原聡史、片山かな子(以上、株式会社建文)