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概要

国士舘史研究年報第9号

二〇一七(平成二九)年一一月四日、国士舘は創立一〇〇周年を迎えた。ホテルニューオータニで行われた同日の記念式典は、彬子女王殿下のご臨席のもと、多くのご来賓、卒業生、教職員、学生が参加して盛大に執り行われた。一〇月二七日から記念式典に至る約二週間は、学園全体で「国士舘一〇〇年祭」として、各行事が催された。国士舘史資料室では、国士舘一〇〇年祭における歴史展示や、記念式典にて配布するブックレット『国士舘100年のあゆみ』の編集、収蔵資料の提供など、記念行事の全体を支え、多くの作業に努めた。その中の一つに、国士舘のシンボルである大講堂を文化財として公的な評価を得て後世に残す作業があった。図らずも、一〇月二七日の一〇〇年祭オープニングセレモニー当日の『官報』に、「国士舘大講堂」が国の登録有形文化財として登録されたことが公に発表された。『楓?』第九号は、創立一〇〇周年記念号として本学の沿革概要を口絵に特集した。さらに「国士舘大講堂」の国登録有形文化財の記念として、大講堂が有する建築的特性について、実際に実地調査を担当された株式会社建文田中昭之氏・木川正也氏の分析を掲載することにした。論文には、平崎真右氏の「国士舘の設立とその時代―私塾、大正、活学の系譜―」を、また評伝として、宇田快氏の「「泳道」―初めて津軽海峡を泳いで渡った男・中島正一譚―」を掲載した。「国士舘を支えた人々」には、戦前・戦後の国士舘に深く関わった緒方竹虎を、また戦中の『大民新聞』の主筆であった坂口二郎の二人をとりあげた。国士舘史資料室は、現在『国士舘百年史 通史編』の編纂に、特に専門委員の先生方の協力を仰ぎながら全力をあげて取り組んでおり、益々のご協力、ご支援をお願いする次第である。 二〇一八年三月吉日国士舘史資料室長 佐々 博雄国士舘創立一〇〇周年を迎えて