調査活動報告

テル・ソンゴルA遺跡

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ソンゴルA出土の女身像ソンゴルA出土の女身像
ソンゴルA出土のハラフ期の彩文土器ソンゴルA出土のハラフ期の彩文土器

テル・グッバの東南側約500m、すなわちディヤラ川沿いに南側から北へ向かって小高い丘が並んでいる。南にハメディヤート、北に少し離れてテル・ソンゴルA、B、Cである。テル・ソンゴルは先史時代を特徴とする。その中でテル・ソンゴルAは南北190m、東西140m、比高約3mの大きさで、先史時代3時期を有する。古い時期からサマッラ期、ハラフ期、ウバイド期である。その上層には初期王朝の遺構やイシン・ラルサ期などの墓も多数発見された。サマッラ期の層からは矩形(約6m×8m)を4列×3列に仕切った同じようなプランを持つ建物が7棟発見された。これらの集落はさらに分厚い壁(約1.5m)で囲まれていた。これらの建物や周壁は約70cmの長めの日乾煉瓦で作られており、日乾煉瓦を積み上げていく時の煉瓦と煉瓦の間に使う目地には指で撫でた痕跡も明瞭に残っていた。周壁の外にはサマッラ期の屈葬墓も発見され、土偶、石棒、石臼、土器等が副葬されていた。ハラフ期に関してはテルの中央部に深いピットが掘られ、それらの中にハラフ期の土器片をはじめ多数の遺物が含まれていた。また土器窯も発掘された。ウバイド3期の墓もテルの南側で発掘され、典型的な彩文土器が多数副葬されていた。

ソンゴルAの遺構ソンゴルAの遺構

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