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2018年11月09日

彬子女王殿下に名誉博士学位を贈呈

このたび本学は、三笠宮家の彬子女王殿下に対し国士舘大学名誉博士学位(第12号)を贈呈しました。

 

彬子女王殿下は、英国・オックスフォード大学マートン・コレッジで日本美術を専攻され、女性皇族で初となる博士号・哲学博士(オックスフォード大学)を取得。帰国後は多くの大学や研究機関で専攻分野を探求され、その成果を学術論文として発表、そのうちの2大学で教鞭をとられています。また、子どもたちが日本の伝統文化を体験する場を提供することを目的とした「心游舎」を自ら設立されるとともに、中近東文化センター総裁、日本・トルコ協会総裁、日本プロスキー教師協会総裁、三笠宮記念財団総裁など数々の要職に就かれています。中近東文化センター初代総裁のご祖父・三笠宮崇仁親王殿下の業績とご遺志を真摯に継承し、日本文化への幅広い識見のもと、実践と研究の両面での功績をたたえ、本学は名誉博士学位を贈呈することとなりました。なお、本学における名誉博士学位贈呈は彬子女王殿下で12人目、日本人では茶道・裏千家の千宗室氏(第15代=現在は千玄室)に次いで2人目となります。

 

名誉博士学位贈呈式は10月17日、世田谷キャンパスの国士舘大講堂で挙行され、大澤英雄理事長、佐藤圭一学長をはじめ本学役員・役職者など45人が列席し、厳かに執り行われました。開式の時刻に合わせ、国士舘大学の式服を着用された彬子女王殿下が本学職員の先導で入場されると、列席者全員が起立し拍手で出迎えました。

贈呈式は、まず大学吹奏楽部の演奏で列席者全員が国歌を斉唱しました。続いて大澤理事長が頌辞(しょうじ)を述べ、昨年の創立100周年記念式典・祝賀会へのご台臨とこのたびの贈呈に対し「国士舘構成員すべての者にとってこの上なく栄誉なこと」と謝意を表すとともに、彬子女王殿下のご研究と功績をたたえました。続いて、田代博司常任理事が顕彰状を読み上げた後、佐藤学長が彬子女王殿下に学位記と学位章を贈呈しました。

次いで、彬子女王殿下が「私のこれまでの研究や活動を初めて公に評価していただいた。これまで歩んできた道は決して平たんではなかったが、間違ってはいなかったと安堵の思いをした。これまで支えてくれた多くの皆さまに感謝し、この栄誉に恥じぬようこれからも努力を重ねていきたい」とおことば(全文別掲)を述べられました。

閉式後は、会場を34号館スカイラウンジに移し、彬子女王殿下ご臨席のもと、祝賀会を催しました。彬子女王殿下は、大澤理事長、佐藤学長らと円卓を囲みながら終始和やかに歓談されていました。中締めに瀬野隆常任理事が謝辞を述べて閉会し、退席される彬子女王殿下を列席者全員が拍手で見送りました。

 

記念すべき贈呈式の会場となった国士舘大講堂は、国士舘創立から2年後に建立され、日本の伝統的な意匠にこだわって造られました。日本文化を継承し社会に貢献する人材育成を旨とする国士舘の教育理念を象徴する建造物であり、創立100周年の平成29年に国登録有形文化財に登録された国士舘のシンボルといえる大講堂に、彬子女王殿下をお迎えできたことは、国士舘の栄誉でありアイデンティティを再確認する機会となったといえます。

  • おことばを述べられる彬子女王殿下おことばを述べられる彬子女王殿下
  • 学位記を受け取られる彬子女王殿下学位記を受け取られる彬子女王殿下
  • 学位記と学位章贈呈後に佐藤学長と学位記と学位章贈呈後に佐藤学長と
  • 国士舘大講堂で挙行された贈呈式国士舘大講堂で挙行された贈呈式

 

 

◆ 彬子女王殿下 国士舘大学名誉博士学位贈呈式での「おことば」全文

このたび、歴史と伝統ある国士舘大学から、名誉博士号を授与していただきましたことは、私にとりまして大きな喜びであり、このように盛大な授与式を挙行していただきましたことに対しまして、心より御礼を申し上げます。

私の祖父に当たります三笠宮殿下は、古代オリエント史の高名な研究者でいらっしゃいましたが、国士舘大学附置イラク古代文化研究所のご活動に深いご関心を持たれ、昭和57年には研究所をご訪問になっておられます。殿下のご縁が基で、昨年国士舘創立100周年記念式典に参列させていただきました。そして、このたび名誉博士号授与という栄誉をいただきましたことは、殿下からのお導きのようで、本当にありがたく幸せに存じます。  

また、日本人として国士舘大学の名誉博士号の授与は、裏千家の千玄室大宗匠に続いて2人目というお話も伺いました。これは、私が尊敬してやまないお二方から頂戴した宝物のようにも感じております。私はオックスフォード大学から博士号をいただきましたが、父からは「お前のやっていることはよく分からん」と、研究発表をしても、論文を書いても、褒めていただいたことは一度もありませんでした。自分が真剣に人生を懸けて取り組んでいることは、一番理解してほしかった家族にとっては、意味の無いことなのかと、落ち込んだこともございます。でも、私の博士号取得が決まった時、「神武以来の快挙だ」と一番喜んでくださったのは、他ならぬ三笠宮殿下でありました。研究者としての大先輩である殿下に認めていただきましたことは、ようやく一人前の研究者としてのスタートラインに立ったばかりの私にとって、ここまで頑張ってきた意味があったと、ようやく思えるものでありました。その後(あと)も、書いた論文や書籍などをお届けした後や、私の公務の様子などをご覧になられた後などは、決まってにこにこしながら「ご活躍ねえ」などと声を掛けてくださり、それが大きな励みになっておりました。

私は子どもの頃から勉強が好きな方でしたが、とても偏りがありましたし、何か人様から表彰していただけるような功績は何一つ残してきてはおりません。オックスフォード大学からの学位も、研究した内容を学位に値すると認めていただいただけのことです。

今まで私は数々の式典でご挨拶をさせていただいてまいりました。賞を受賞された方々にお祝いの言葉は何度も申し上げてまいりましたが、自分が栄誉をいただいてご挨拶をさせていただくのは今回が初めてのことでございます。

このたびの名誉学位の授与は、今までの自分の研究や活動を初めて公に評価していただいたということになります。本当にうれしくありがたく思いますし、決して平坦ではありませんでしたが、これまでの道のりを振り返り、歩んできた道は間違っていなかったのだと、安堵の思いを持てるようにもなりました。これまで私を支えてくださった、多くの皆さまに感謝しつつ、いただいた栄誉に恥じぬよう、これからも努力を重ねていきたいと思っております。本日はありがとうございました。

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