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2018年03月27日

「防災教育」を全学部へ-キックオフシンポジウムを開催しました

本学防災・救急救助総合研究所(防災総研)が主催する「第8回防災シンポジウム」が3月24日、世田谷キャンパス34号館B301教室で開催されました。本学は今年4月から全学部に防災教育関連科目を配置するにあたり、そのキックオフシンポジウムとして「防災教育をどう進めるか」をテーマに、基調講演とパネルディスカッションを行いました。会場には学生・教職員のほか、自治体や各町会関係者、近隣住民など約150人が訪れ、熱心に聴講しました。


飯田昭夫副学長、島崎修次防災総研所長のあいさつの後、基調講演では東京大学地震研究所教授の平田直氏が「首都直下地震と南海トラフ巨大地震による災害と防災対応の方向性」と題して巨大地震発生時の被害想定を解説し、防災に関する基礎的な知識や行動を一人一人が身に付ける「防災リテラシー」の重要性を強く訴えました。続いて、本学体育学部スポーツ医科学科の田中秀治教授が「国士舘が進めてきた地域との連携とこれから行う防災教育の方向性」と題して、防災教育は人と社会を支える人材育成を掲げる国士舘建学の理念と合致するものと解説したうえで、被災地やスポーツイベントなどでの本学の救護活動実績と、それらが学生の実践力を高めていることなどを紹介しながら、高い防災力を備えた人材輩出への意気込みを述べました。

 

パネルディスカッションでは、基調講演した平田直氏、宮城県石巻市河北中学校教頭の遠藤貞悟氏、板橋区教育委員会学校防災・安全教育専門指導員の矢崎良明氏、文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課安全教育調査官の吉門直子氏、本学防災総研の月ヶ瀬恭子講師の5人がパネリストとして登壇し、まず、一人ずつそれぞれの機関での取り組みを述べた後、本学防災総研の山﨑登教授が進行役となり、防災教育への見解や課題などについて意見を交換しました。学校によって防災教育にばらつきが見られた小中学校では、10年ぶりに全面改訂する新学習指導要領で防災関連項目が増えることなど初等・中等教育での指針が紹介されました。大学においては、防災を各学問分野の基礎となる教養科目として位置付けることや教員養成科目への導入が提案されるなど、防災教育が各分野を横断するリベラルで学際的な学問であることや大学で行う意義が示されました。さらに、四季折々の恵みは自然災害の裏返しであり、自然のしくみをより深く学ぶことでより高い防災への考察が得られるとの見解も示されました。そのほか、備蓄品や自宅での避難生活の可能性など避難所に行かなくても対応できる個々の「自助」の強化・意識向上を呼びかける意見も。活発な意見交換により、課題の共有や各世代に向けた防災教育の方向性が示唆されました。


最後に山﨑教授が、元NHK解説委員であり被災地取材を通して防災教育の必要性を訴えてきた経験から、災害時はお年寄りや子どもなど弱い立場の人たちに被害が集中すると述べ、途上国や格差の問題など世界で起きていることも想像しながら防災を学び、寄り添える社会づくりへの大きな一歩にしたいと呼びかけ、シンポジウムを結びました

  • 基調講演を行う平田直 氏基調講演を行う平田直 氏
  • 田中秀治 教授田中秀治 教授
  • コーディネーター役の山﨑登 教授コーディネーター役の山﨑登 教授
  • 5人のパネリスト5人のパネリスト
シンポジウムの様子シンポジウムの様子
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