本学FD委員会は11月26日、世田谷キャンパス10号館10217教室で全学FD講習会を実施しました。

オンライン授業で上がる学生の声に注目した今回のテーマは「学生の心をつかむ話し方講座〜更なる授業改善に向けて〜」。元NHK解説委員である山﨑登防災・救急救助総合研究所教授が、相手に伝わる話し方という観点で講演しました。

冒頭でFD委員長の長谷川均文学部教授は、「春期からのオンライン授業でICTスキルは一定の向上が見られる。しかし学生からは、声は大きいが何を言っているかわからない、滑舌が悪いなどの話し方への意見が聞こえてくる。今回の講座が改善の一助となることを願う」と述べました。

山﨑教授はまず、自身のNHK時代の経験を紹介しつつ「先生方は各専門分野をお持ちだが、その付加価値として話し方を身に付けることで、それが自分の強みになる」と話しました。さらに「活字と異なり聞き返すことが難しいことを理解して、自分の話し方を組み立てることが必要」とした上で、より具体的な伝え方の工夫を紹介しました。参加した教員は時折深くうなずきながら、山﨑教授の心にストンと落ちる話し方に聞き入っていました。

最後に山﨑教授は「人が人に伝えるということは、そこに伝えたい思いがないと本当に伝わらない。あなたに伝えたいんだという思いで話すとそれが普遍化する」と講演を締めくくりました。

本講習会は、新型コロナウイルス感染防止のため、当日参加はFD委員にのみ呼びかけ、全教員には収録映像を配信するという形で実施しました。