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学校法人国士舘中長期事業計画

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学校法人国士舘の中長期事業計画を公表します。この中長期事業計画は、平成27年度から平成31年度までに本学園が取り組むべき課題と、それを実現するための目標と施策を示すものです。

学校法人国士舘中長期事業計画の公表にあたって

このたび、学校法人国士舘中長期事業計画をとりまとめましたので、ここにご報告申し上げます。

当計画は、本学園を取り巻く内外の環境を考慮し、今後の中期(3年)及び長期(5年)において取り組むべき課題と、それを実現するための方向・方策について明らかにしたものです。対処すべき課題のうち、教学面の改革・改善の実施については、当計画書に明記してありますように、「国士舘教育総合改革検討委員会」における早急な検討が必要です。

今日の教育機関に通底する喫緊の課題は山積しております。これまでの国士舘は、多くの関係者のご尽力によって、ほぼ1世紀をかけて、若い世代への教育・研究・社会貢献という事業目的の遂行を通して、国や社会を支える十数万人の人材を世に送り出してきました。国士舘創立100周年を目前にして、これを確固たるものとするとともに、次の世紀に向けて、維持・発展のための基盤を整備しなければなりません。そのためにも、当事業計画の実現に向けて、必要不可欠な改革・改善を遅滞なく実施していくことが重要です。

高等教育機関に対する社会の期待が高まる中、本学園が永続的発展を続けるため、建学の理念とこれまで築いてきた歴史と伝統を継承し、国士舘ならではの教育・研究活動の展開を目指して、全教職員が一丸となって当事業計画の実現に向けて取り組んでまいりますので、今後ともご支援とご協力をお願い申し上げます。

平成27年8月6日付
学校法人国士舘 理事長 大澤英雄

はじめに

本学園は平成29年に創立100周年を迎えます。その翌年の平成30年から、わが国の18歳人口は長期にわたり減少していきます。これを起因とする本学園の存続のための取組みは、すでに始まっていますが、さらにこの取組みを効果的なものにするために、弛みない改革が求められています。

この「学校法人国士舘中長期事業計画」(以下「本計画」という。)は、このような学園を取り巻く厳しい環境の中で、現代社会が求める人材と教育機関への要求に応えて、学園としての社会的使命を果たし、本学園がさらなる発展を遂げていくために、必要とされる施策の大きな方向性を示すことを目的として、学校法人運営の要である教育、研究、社会貢献活動を中心に、総合的な経営計画として取りまとめたものです。

本計画は、創立100周年に向けた「学校法人国士舘創立100周年記念事業の実現に向けて(基本方針)」及び実行計画(平成21年9月30日策定・平成25年6月26日見直し)を踏まえつつ、当面としては平成27年度から平成31年度までの5年間を視野に入れて策定したものですが、本計画中の施策は、この5年間で完結するものばかりではなく、5年を超え長期にわたる施策も多く含まれています。このことからも、社会状況の変化に連動した施策の見直し、修正が適時・適切に行われるように、弾力性・柔軟性をもった計画としています。

本計画が、社会的ニーズに合致し、本学園の社会的使命達成に向けた基本施策であるとの共通理解と関係者の連携協力に資するものとなるように願っています。

Ⅰ 学園の社会的使命

日本の社会は、東日本大震災等の様々な自然災害や原発事故等への対応といった喫緊の課題のみならず、急激な社会・経済環境の構造変化の中で、過去に経験のないような、多くの課題に直面しています。

このような社会状況とニーズの中で、不断に学び、主体的な行動と思索を重ね、自ら課題を見つけ出し解決を図り、未知の時代を切り拓いていける人材の育成が現代のわが国の教育機関に求められています。そのような人材の育成は、本学園の建学の理念に合致するところであります。

国士舘は、大正6年、国家社会を支える真の人格者である「国士」の養成を目的に創立した、私塾「國士館」に始まります。以来、「国士」養成を目指して、学ぶ者自らが不断の「読書・体験・反省」を実践しつつ、「誠意・勤労・見識・気魄」の四徳目を涵養することを、教育理念に掲げてきました。

さらに、国士舘創立時より、膝を交えて親しく「活きた学問」、「心の学び」を講究する学び舎となることを目指すとともに、「武を鍛え文を練る」文武両道教育を推進し、これらの教育方針の具現化に努め、様々な分野で活躍する心身のバランスのとれた人材を社会に輩出してきました。

近年では、新たな教育・研究領域において、日本初となった救急救命分野のプレホスピタルケア(病院前処置)を大学学部教育として開始し、これを世界初となる大学院教育課程(修士・博士課程)にまで展開、発展させ、さらに東日本大震災後の平成24年には防災・救急救助総合研究所を設置し、防災教育・研究の拠点としての機能強化を図るなど、現代社会のニーズに照らした一貫した改革を進めています。

また、情報システムにおいては、他校に先駆けて、クラウドコンピューティング化を進め、インターネットの様々なサービスを利用した教育・研究及び業務処理の拡大、推進と情報ネットワークを活用した地域社会への貢献、さらには平時及び被災時における学園の情報の安全確保を可能にしています。このようにして培われてきた学園の伝統と独自の取組みは、現代社会における有為な人材の要請に応え得る確かな道筋を与えています。

本学園が創立100周年を迎えるに当たり、こうした創立以来の国士舘の特質や強みを生かした形で、現代社会における人材養成の確固たる方向性を見出し、今日の社会に貢献する有為の人材を輩出していかなければなりません。学園の社会的使命の達成は、それにより初めて可能になります。

Ⅱ 目標と計画

本学園の社会的使命は、前述のように、創立以来今日まで培ってきた伝統を基盤に、社会状況の変化も踏まえ、現代社会の要請を的確に国士舘教育に取り入れ、社会的ニーズに合致した有為の人材を輩出することにあります。急激に変化する現下の社会にあっては、ことに学生・生徒、そして保護者、さらには一般社会が国士舘に何を求めているかの把握に努め、教育内容・方法や指導体制を常に見直していくことが、極めて重要となります。また、学園が社会的使命を果たし、永続的に維持・発展していくためには、中長期を見通した安定した経営基盤の確保が不可欠となります。このことから、今後取り組んでいかなければならない課題として、次の3点があげられます。

第1 養成する人材像の明確化とそのための指導体制の構築

日本経済新聞の『人事が選ぶ大学ランキング』行動派の項目で第1位(※)となったことでも分かるとおり、企業に働く国士舘卒業生のリーダーシップ、行動力は高く評価されています。これらの能力が国士舘のどのような教育で涵養されるのかを再検証し、本学の独自性や各学部の特色を活かしながら、社会の期待に応え得る授業科目の開講や効果的な教育方法等について、検討していく必要があります。

(※)「日本経済新聞朝刊 平成26年6月16日17面」
第2 生涯を通じた起業力・就業力を育成するキャリア教育体制の充実

就職した若者の3人に1人が3年以内に会社を辞めています。生涯を通じた起業力、就業力の育成が求められ、産業界は教育機関に対して、専門の知識・技能にとどまらない、より一般的・汎用的・総合的な教養教育を求めています。こうした「社会人基礎力」や「汎用的・総合的能力」を、クラブ活動やボランティア活動等を含む様々な教育活動の中で涵養し、社会で活躍する人材を養成するため、有効なキャリア教育体制の充実について検討していく必要があります。

第3 中長期を見通した経営基盤の強化と学生・生徒の安定的確保

我が国の私立学校をめぐる環境は、少子化による地域間・学校間競争の激化や高等教育行政の変化等により、今後極めて厳しいものになることが予想されます。(「Ⅲ 今後の財政見通し」及び「参考資料 本学園を取り巻く環境」参照)このような学園のおかれた状況において、中長期を見通した経営基盤の強化の取組みは不可欠となります。とりわけ学生・生徒の安定的確保に向けて、本学園の特色を活かし、他校との差別化を図る具体的な取組みを進め、その一環として、入学定員の改編、効率的な校舎配置等を検討していく必要があります。
本学園としては、これらのことを十分に踏まえ、今後の施策の方向として次の基本目標を掲げ、これを達成するために必要な具体的目標及び計画を明らかにして、法人側と教学側が一体となって、各般の施策の総合的・効果的な推進に努めてまいります。

目標と計画

[1]	大学

基本目標
  • 大学の使命である教育・研究の質保証のための改革を推進し、学生のキャリア形成を支援して、人間力と実践力に優れ社会に貢献できる人材を養成します。
  • 教育・研究成果を活かした地域・社会貢献活動を推進します。

[2]	高等学校・中学校

基本目標
  • 真(まこと)の心づくりを目指した教育を推進し、学習支援・進路支援体制を充実します。

[3]	学園全体全

基本目標
  • 安定的経営基盤を確立し、組織・運営体制を充実します。
  • 創立100周年記念事業を推進します。

Ⅲ 今後の財政見通し

わが国の私学を取り巻く経済環境は、教育・研究の質保証が求められる中、学生定員超過率の抑制、公的資金による選択的助成の拡大、消費税の引上げ及び光熱水費の増加など基盤的経費の増大等により、今後ますます厳しくなると予想されます。加えて、就学年齢の学生・生徒総数は減少の一途を続けており、平成30年以降、18歳人口のもう一段の減少が明らかになっています。

このような状況の中で、本学園の財政は、現在の収支状況のままで推移すると仮定して試算すると、今後当分の間は年間の教育活動収支において事業活動収入が事業活動支出を下回りかねない厳しい財政状況が予見されます。さらに、私立大学等経常費補助金の配分に関し、大規模大学等を対象に入学定員超過率の抑制強化が予定されており、主な大規模施設整備は一巡しているものの、収支バランスは益々厳しくなることも十分考えられます。将来は高年齢層の教職員の退職時期の経過等により収支状況に変化が生じ、それ以降はほぼ均衡状態で推移することも予測されますが、当面は厳しい財政状況が続くことはシミュレーション(「消費収支計算書」参照)を見ても間違いありません。この課題を解決するためには、当中長期事業計画の実効性のある取組みが必要です。

中期的には、本学園収入の80%以上を占めている学納金を安定的に確保することが重要であり、そのためには毎年度の学生・生徒の在籍者数の維持に努め、本学園の魅力と優位性を高めることに集中するため、支出の約40%に当たる教育研究経費の計画的・重点的配分を行うなどの施策が大きな課題となります。また、支出の約8%を占める管理経費も常に見直しを図り、安全管理上緊急性の高い防災・減災対策に配慮しながら支出の抑制を図ることとし、当面は大学の学納金収入を入学定員の1.05倍の入学者数で運営できる身の丈に合った経営基盤の構築を目指します。このため、既存事業の見直し・支出削減と外部資金獲得、社会状況の変化に対応した現行諸制度・組織の改編など、法人と教学が一体となり、本計画に上げた取組みを実行することが強く求められることになります。併せて、教育の質の向上に伴う学納金の見直し等も、視野に入れて対応しなければならない状況も考えられます。

長期的には、支出の50%以上を占める人件費について、教育・研究水準の向上に努力しつつ、適正な教職員数や配置・年齢構成等の構築を考慮する必要があります。また、本学志願者と在学生の動向に対応した学生・生徒定員の再配置や、教育・研究環境の一層の充実を図るために基本金の組入れも必要になります。さらにその先には、収支の均衡を大前提として、学生・生徒収容定員と同数の在籍者数でも経営が可能となるように、学納金の見直しやもう一段の経費支出抑制を図らなければならない状況も想定されます。そのための多方面にわたる改革の検討や、世田谷、町田及び多摩キャンパスの有効活用と総合的方向性を持った施設整備計画の検討などを行うことにより、長期的な経営基盤の安定化を図る必要があります。

今後の消費収支計算(中長期的財政見通し)表について

別紙の「消費収支計算書」は、学園の将来に向けた健全な収支バランスの構築を目指すために、平成26年度決算から平成31年度までの今後5年間の見通しを計ることとしたものです。計上した額は、平成26年度は決算額を、平成27年度は予算額とし、これらを基に平成28年度以降平成31年度までを試算額とし、収入の約80%を占める学生生徒等納付金収入は、在籍学生数に文部科学省による私大等経常費補助金の交付要件とする入学定員超過率抑制強化を踏まえ、平成27年度以降同30年度までの入学予定者数の積算を定員の1.05倍とし、同31年度においては、1.00倍で積算しています。また、先の会計基準の改正に伴い、平成27年度以降の消費収支計算書類は、名称及び科目の体系を含め大きく変更されていますが、過年度決算との推移及び比較等を容易にするため旧会計基準の計算書類に準じて作成しています。なお、比較対象として、私立大学学校法人の平均データを掲載しています。このデータは、日本私立学校振興・共済事業団が集計した全国の大学の財務データから、本学と類似している学部構成を持つ法人(平成25年度の法人数は、118)を集計した「理工他複数学部」という系統別集計結果(平成21年度から平成25年度決算による集計値)を参考としたものです。

<財務比率>表上の視点

  1. 帰属収支差額(経営の安定(余裕)度を示す指標)
    平成28年度では、僅かながら0.51%、金額にして9,000万円のプラスを維持するが、翌平成29年度以降平成31年度まで、いずれも収支バランスを確保できないマイナスで推移。
    (その主な要因は、以下の2.及び3.の見通しによるもの)
  2. 学生生徒等納付金
    就学人口の減少に併せて、国の私立大学等経常費補助金の交付要件となる入学定員超過率の抑制強化に伴う入学者の減少から、帰属収入(学校法人の負債とならない収入)の80%以上を占める学生生徒等納付金が、平成29年度では前年度比で約4億円が減少。平成31年度は、入学定員超過率を1.00倍とした結果、平成26年度決算比で約10億円が減少する見通し。
  3. 消費支出
    退職者の増加に伴う退職金等(人件費)の増加により過年度54%未満で推移していた人件費比率が平均で56%を超え、加えて消費税率が平成29年度には10%に改正されることにより、過年度平均が33%未満で推移していた教育研究経費は、平均で37%を超える見通し。
  4. 他の私大法人における比率
    日本私立学校振興・共済事業団が集計した同系統学部を持つ学校法人の財務データでは、過年度(平成21年度から平成25年度決算による集計値の)平均ながら、学生生徒等納付金比率で73.6%、人件費比率で51.9%、教育研究経費比率は32.5%である。

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