楓門祭とは

  国士舘大学世田谷キャンパスの秋の一大イベントといえば「楓門祭」です。毎年11月2日、3日に開催され、昨年度は約2万人の方々にお越しいただきました。
  世田谷キャンパスで学園祭が開催されるのは、今年で実に54回目となります。その歴史は1964(昭和39)年に第47回創立記念祭の体育祭と並行して行われた「明治祭」に遡ります。その後、時代の流れをくみ1974(昭和49)年頃に「学園祭」へ、1977(昭和52)年に国士舘創立60周年を記念して現在の「楓門祭」へ改称し、現在に至っています。よって、「楓門祭」という名称の学園祭開催は、今年で41回目となります。
  楓門祭の特徴は、大きく2つあり、第一に多くの学生が参加し、楓門祭を盛り上げていることが挙げられます。クラブ・サークル・ゼミ団体による露店や展示は、延べ70にも及び、活気ある国士舘生を象徴するだけでなく、日頃の活動の成果を発表する場にもなっています。もう一つは、地域密着型の学園祭であることです。近隣の幼稚園・小学校の子どもたちや、地元商店街で働く方々、お年寄りの方々等、多くの地元の方々にお越しいただいています。地元紹介や子ども向け企画など、幅広い層の方々に楽しんでいただけるようになっています。

委員会案内 昨年の様子 メインキャラクター

学長挨拶

佐藤圭一学長

楓門祭によせて   学長 佐藤圭一

  「結-ゆい-」これが今年の楓門祭のテーマです。創立100周年を迎えた国士舘にとっても時宜を得た重要なテーマだと考えます。本来、「結」とは、農業を中心とした古くからの日本社会において、田植えや稲刈りなどの農作業を共同で行う中での「助け合いの精神」を通じて、効率性や協調性を育んだ相互扶助の組織を意味します。同時に、その精神こそが、心の奥底で脈々と受け継がれて来た日本人の特徴を示すものであると同時に、日本人の精神的支柱を表すものです。
  日本は毎年のように大規模自然災害に見舞われています。多くの尊い人命や財産が失われ、人々は絶望の深淵に突き落とされました。そうした中で世界が賞賛するのが、日本人の「結(=助け合い)」の精神です。日本人はいかなる巨大災害に際しても「結」で繋がることにより、寄り添い、励まし合い罹災地復興への願いを国民全体で共有しようとします。更には個人が抱える問題や不安をも解消して、前向きにそして明るく安心した生活ができる社会を形成して来ました。
  そのことは、国士舘も同様です。本学は創設以降、幾多の困難に直面してきました。その度に学生、教職員が「結」の精神で克服すると共に、一層の発展を期して今日の繁栄に至ることができたのです。「誠意・勤労・見識・気魄」を体現し、「国を思い、世のため、人のために尽くす人材『国士』の養成」を謳う国士舘大学にとって「結」は校是そのものであります。
  加えて、私達が常に念頭に置くべきは地域との「結」です。日頃お世話になっている地域の方々のご理解並びに温かいご支援無くして、国士舘は存立できませんでした。こうした皆様から受けた恩恵への深甚なる思いを胸に、我々は地域との「結」の繋がりを大切にして行かなければなりません。地域に役立つ人材づくり、そして地域に活性をもたらす研究活動の推進。加えて、近い将来に予想されている首都直下型地震への対応、高齢化が進む地域の持続的発展へ寄与…等々。そのために、本学がこれまで集積してきた防災教育や学術・教育などの多くの知見を「結」の下に集結することを宣言するものです。
  今回の楓門祭のテーマである「結」は、地域の方々との「結」への心からの感謝と共に、更なる協力関係構築への強い意志表明でもあるのです。 国士舘から皆様に「100年分の感謝を込めて!」


学生部長挨拶

学生部長

楓門祭によせて   学生部長 細田三二

  国士館大学創立100周年の楓門祭へようこそお越し下さいました。
  今年のテーマは「結―ゆい―」。
  これまでの100年の歴史を未来に向けて結ぶ。また、国士館に関わる学生、教職員、卒業生、地域の方々との輪をより結びつけるきっかけとなるように、このテーマを掲げています。 本年度の学園祭は、創立100周年を記念する国士館100年祭の一行事として、連続して開催され、先日、町田キャンパスで行われた鶴川祭、多摩キャンパスで行われた多摩祭に続き、最後に開催されるのがこの世田谷キャンパスでの楓門祭であり、国士館100年祭を締めくくるとともに、大正6年の創立から現在に至るまでの100年分の感謝の意を様々な方々に伝えるべく開催されます。
  本年度の楓門祭では、極東国際軍事裁判研究シンポジウムやオリパラ関連シンポジウム、日本文化パフォーマンス、スポーツゴジラ講演会、和楽器演奏会、留学生スピーチコンテストなど様々な分野において各学部・研究所等主催企画が多く行われ、私自身も国士館の建学の精神の一つである「見識」を広げるまたとない機会であると感じております。 そもそも、楓門祭の始まりは1964年に開催された明治祭に遡ります。 当時、文化祭の開催を望む声が多かったことを受け、第47回創立記念祭の一環として、規模は小さいながらも、学生、教職員、卒業生、そして地域の方々の協力を得て、文科系クラブの内容発展、研究発表の場として、また、地域の方々との深い交流の場として充分に意義のあるものにすることができました。
  この姿勢は半世紀経った現在でも変わることなく受け継がれており、今年もまたより一層、地域との結びつきを大切にした学園祭にするべく学生、教職員一同、一致団結し日々準備を重ねて参りました。特に、楓門祭の開催にあたって、日々遅くまで苦労してくれた楓門祭実行委員の諸君には感謝の意が絶えません。
  ご来場の皆さまには、本年稀しくも東京都の有形文化財に登録された本キャンパスの大講堂をご覧いただき、国士館大学の紡いできた100年の歴史というものを感じ取っていただければ幸いです。また、皆さまが本学の学生や教職員とふれあい、楓門祭の一員として本学園祭を楽しんでいただけることを心より願っております。
  最後になりますが、本年度の楓門祭の実現に向けて、ご協力、ご助言を下さった地域の皆さま、卒業生の皆さま、教職員の皆さま、ならびにご来場くださいました皆さまに、感謝の意を表するとともに心よりお礼を申し上げます。また、楓門祭が地域住民の皆さま、地域商店街の皆さま、ならびに関係者各位との強い結束と地域の活性につながることを願って、結びとさせていただきます。

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